熱中症ではなかった ~後篇~
「ガッガッガッガッ!!」
「カンカンカンカン!」
という大音量と、体の自由を奪われ薄暗くて狭い土管で耐えること20分。
もう二度とMRI検査はごめんだ、と思っていた。
ネットで調べると、はっきり「閉所恐怖症の方はできません」と書いていたりする。
でも またあの恐怖の体験をしなければいけないらしい。
「蝶形洞副鼻腔炎(ちくのう症)」と診断されて、一週間ほど強めの抗生物質を飲んだ。そして再び診察に行った。レントゲンで鼻の奥を撮影して、膿がなくなっていたら終わり、と期待していた。
でも実際は、見えないところの治療だし、全く自覚症状はないので改善したかどうかがわからない。
「どうですか?」と先生に聞かれても「最初から自覚症状がないので自分ではわかりません」というしかない。
「検査でわかったんですね。そうですよね」
と、なんとも頼りない返事。
「めまいはどうですか?」
そういえば、めまいはすっかりなくなっていた。
「なくなりました」
では、よくなっているということでしょう、とのこと。
確かに。
評判がよく腕のいい医師(この地域で一番人気の耳鼻科)がいうのだから、少しは膿も炎症も治まったのかな。
「今度は少し軽めのお薬で、膿が出やすくするお薬です。二週間後にまた来てくださいね。」
まだ飲み続けるのか。でもどうやら投薬治療で治るようだ。
改善がないなら投薬治療はせず、手術になるはずだ。
「大丈夫ですよ」
と最後に先生が優しく促してくれた。
薬をもらう時、薬剤師さんに尋ねたら、しばらく投薬で様子をみて、数ヶ月したらMRIで確認をするのではないか、とのこと。
MRIは保険がきいて7500円。検査は予約していても2~3時間かかる。何よりあの苦痛をまた味わうとは…。
でも ちくのう症が薬で治るのなら良しとせねば!
昔、母から伯母が受けたちくのう症の手術(60年位前)の話を聞いていたので、とても怖かった。
(興味ある方はネットで調べてください。書くのがためらわれる位怖い手術法です。)
ちくのう症の症状に味覚がわからなくなったり、集中力が低下したりというのがある。会話の内容が入ってこなかったり、テレビを見ても意味がわからなかったり。
治療前、何を食べても美味しくなくて、テレビの内容もよくわからない、という事が多々あった。
でも今は内容がスッと頭に入る。
ご飯も美味しい。
めまいを引き起こすほどの膿や腫れだもの、なんらかの意識障害はおこってもおかしくない。
老化現象かなと思っていたけど、病気が原因のこともあるので、注意したい。
最新の医療ってすごい、感謝🙏
おわり
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