売店の仕事
私のブラックパートの最後の仕事は売店だった。
イベント開催中だけの臨時売店。
冷房のないフリースペースなので、とにかく暑かった。
最初で最後の売店。
オープン前に、ざっとレジの説明をされた。
タブレットのアプリ、スマレジ。それにバーコード読み取り機を外付けして、ブルートゥースで本体に飛ばす。
これと金庫で簡易レジ。
たまに反応が悪くなって、バーコード読み取りが出来なくなる。
お客さんに謝って、電卓で計算し、お釣りを渡す。
レシート欲しいという人には、手書きのメモか領収書を渡す。
レジといっても子供の学校のバザーの延長みたいだ。
とにかく泣いても笑っても今日1日のがまん。
そう思ったら、クレーマーのお客さんにも誠実に対応できる。
一人、岡本 麗似のおばちゃんが
「ちょっと! これいくら? 値段がわからないじゃないの?(怒)」
と眉毛を10時 10分の形にして怒っている。
ささっと、そばへ行き、
「すみません。2160 円ですね、ほんと、値札 わかりづらいとこに貼ってましたね。すみません。すぐ貼りなおしますね。ご指摘ありがとうございます<(_ _)>」
「そうよ! ほんとにいちいち聞かなきゃいけないじゃないの! ちゃんと店長に言っておきなさいよ! 店長に伝えるのがあなたたちパートのし・ご・と! わかった?(怒)」
「はい、そのように申し伝えます。
申し訳ございませんでした<(_ _)>」
そのおばちゃんは、満足げに何も買わずに出て行った。
そんな感じで、ちょっと傲慢なお客さんも何人かいたけど、何故か、心は穏やかだった。
今日で辞められる、という爽快な気分と、意外に接客好きみたいで楽しい。
レジ横にスペースがあったのと、スマレジの反応が遅いので、ハンドクリームとハンカチをレジ横に持ってきた。
会計している間、お客さんは手持ち無沙汰で待ち長いので、
「このハンドクリーム、とってもいい香りなんですよ。よかったらテスターお使い下さい。」
そういうと、たいていのお客さんは塗っている。
で、
「いい匂いですね(*^^*)。値段(260 円)も安いし、3本下さい!」
飛ぶように売れる。
ハンカチもガーゼで吸収性があり、落ち着いた柄、値段も320 円と安い。
なので、会計中に
「このハンカチ人気商品なんですよ。お値段もお手頃なので、お土産にまとめ買いされる方がけっこう多くてですね…。」
というと、
「あら、いいわね(*^▽^*)」
と買っていく。
商品の陳列も、ひとつの商品をたくさん置いていると、あまり売れない。
なので、少なめに並べる。
消費者心理で、数が少ないと、「売れてるのかな、買わないと買えなくなる!」と思うのか、少なくしてると売れる。
ごっそり売れていくので、すかさずちょっと補充。
ちょっとずつ作戦。
面倒だけど、売れていくのを見るのは楽しい。
そんなこんなで、売店業務は楽しかった。
プリンさんの売店のお話、すごくよくわかった。
お客さんと話すの楽しい。
気を遣いながらの事務仕事より、一人で出来る販売の方が精神的に楽。
最後の売店の仕事は、後半 腰が痛くなったけど楽しく終わらせることができた。
終わりよければすべてよし。
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