気づくのが遅かった人
教育方針の違いですが、いまさらそんな事いって嘆いていても、と思う人がいます。
一緒にPTAの役員をしている律子さん。
本年度のPTA会長をしています。子供が高3の受験生なのに会長をまで任されて、本人あっぷあっぷしています。
もうPTAの仕事を6年もしているのですから、一番の重責がやってくる年と子どもの受験が重なることは、承知の上、と思っていましたが…。
これまでの会長さんのお子さんは優秀であったのでしょう。推薦ですぐ大学が決まって、余裕で最後の大仕事の会長職をこなしていたようです。
ところが律子さんのお子さんは出来があまりよろしくないようで、大変なようです。
推薦は無理レベルの成績、やっと行きたいと思えた大学は、競争率が4.5倍(無理)とのことです。
では、志望校を変えるしかないのですが、そもそも行きたい、と言っている学部が希少学部なため、日本中に数校しかなく、地元で、というと一校か二校です。
浪人して予備校で頑張って入学するしかないと思うのですが、どうしても現役合格したいようです。
入試まで、数ヶ月、猛勉強してもなかなか厳しい、という成績で子どもさんも心が折れ、勉強するモチベーションがないようです。
いつも思うのは、なんで今更?!
役員会のあとのランチは、律子さんの愚痴、独壇場です。
「早くPTAの打ち合わせしようよ」と思うのですが、毎回この律子さんの愚痴に一時間以上つき合わされます。
愚痴タイム一時間半、打ち合わせ15分、いつもそんな感じです。
先に打ち合わせしてから、雑談にしてくれれば「あ、始まった!」という時点で退席できるのですが…。
子どもの成績なんて、急に上がったり下がったりするもんではないです。
ましてや律子さんのお子さんは塾嫌いで、まったく塾へは行ってなかったそう。でも、模試は受けたほうがいい、との判断で高3の夏休みから塾へ通い始めたのです。
これまでは「なんとかなる」と過信してきた自分の成績を順位や評価という客観的な視点でもって見せつけられるわけです。
なりたい自分になれない、勉強してもしても成績に結びつかない、ちょっとメンタルやられているようです。
勉強しながら、泣いているそうです。
で、「あの塾いいよ」と聞けば、そちらに連れて行く→合わない→辞める。「あの先生いいよ」と聞けば、すぐさまコネを使って敏腕家庭教師にお願いする。→合わない→辞める。
ついこの前、敏腕家庭教師をお断りしたそうです。
なので、今受験生なのに、塾へはいっていないという状態です。親も子も不安定になるのは当然です。
これまでの間に、子どもと塾の相性や先生との人間関係を築いてなかったせいです。
塾としても、駆け込みは嫌うようですし、自分でなんとかするしかないと思います。
(駆け込みで塾ジプシーして、受験に結局失敗したお子さん、見てきました)
私は立場上、
「へぇー、そうなんですか? ひどいですね」
など、律子さん側に立った相づちを入れてますが、内心(全部知ってます。そうならないよう中学のうちに事を進めてます)という気持ちです。
律子さんは上から目線で、
「高校一年からちゃんとやってないと困るよー」
とお説教めいた小言を言います。
(「大丈夫ですよ。安心してください」ちゃんとやってますから)
人の子と自分の子を一緒にするのは、どうかな、と思います。失礼ですよね。
うちは息子も娘も、幼稚園からお世話になっている進学塾に行かせています。
先生たちも名字ではなく、下の名前で呼んでしまうほど長いお付き合いです。親も、面談や相談などで常日頃から関係を築いています。
いくら子どもが塾ぎらいであっても、受験生になった時の事を考えて、せめて高2からは行っていた方がよかったかなと思うのですが、子どもの意見を尊重したせいで今行き詰まっているようです。
でも律子さんは、そのことに気づいていません。もう少し早く軌道修正をしなければいけなかったと思います。
この愚痴は来年の合否がわかるまで、ずっと続くのでしょうか。
こちら側も何か対策しなければ、と思います。
でも、律子さんは、来年の3月で役員退任なのであと半年の付き合いです。そう思えば乗り越えられそうです。
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